2013年11月26日

2013年度決算分析2

ティアの2013年度決算短信の内容について疑問に感じた点を中心に色々と聞いてきましたので、まとめてみます。
基本的に順調に進んでいる点については特に質問もしません。
やはりメインの投資先については、心配のタネをつぶしておきたいというのが中心になるので、ヒアリングでは小さな点でも不安点について詳しく聞くというスタンスになります。
なので懸念材料ばかりじゃないか!と感じられるかもしれませんが、そうではありません^_^;
ティアの業績は順調に推移していますし、これからも安定成長が期待できるというのが基本的なスタンスですが、そのうえで気になる点について詳しく質問しているということをご理解ください。
11月15日には東京で決算説明会も開催しているので、ぜひ決算説明会の動画もホームページにアップしてほしいとお願いしてきました
決算説明会資料も参考になりますが、
やはり社長がどう語っているのか?というのはとても重要です。
ぜひ決算説明会の動画を掲載して、情報を幅広く発信してほしいと思います。

まず疑問に感じていたのは、2013年第4四半期の業績が期待したほどではなかった点です。
2012年の4Qは関東進出で販管費も増加していることから、前年同期比でのハードルは低くなり、3Qまで順調に推移していたことから4Qも大幅な増益を期待していました。そうなると前年に続いて上方修正があるのではないか!と期待していました。
しかし4Qの利益が思ったほど伸びず、計画は上回ったものの上方修正が必要なほどには伸びませんでした。4Qの販管費率が高くなっているので、計画を大幅に上回って来期のハードルを上げる必要はない、テレビCMなどじゃんじゃん流して経費を使おう!みたいな動きがあったのではないか(笑)と疑心暗鬼になっていましたが、そんな無駄な経費を使うようなことはしていないということでした。
ティア2013年決算分析
上記のグラフの通り、2013年4Qの販管費率は予想以上に高くなりました。売上も伸びていますし、2012年と同様の傾向で24%くらいに落ち着くのでは?と期待していたんですが^_^;

会社側の説明によると、8月までは確かに絶好調で推移しており、9月の業績も伸ばそうと計画的に販管費なども投入したが、予想に反して9月の売上が失速し、結果として販管費率が高くなってしまった。失速した原因は、全国的に亡くなる方が減少したためであり、競合他社との競争に負けたということではない。
月ごとの死亡者数は変動が大きく、増えたり減ったりを繰り返しているので、売上も死亡者数増減の影響を受けることになる。
関東でのティアの知名度はまだ低いので、埼玉でテレビCMなどを流しているが、予算が余りそうだからCMを流すなどということはない(苦笑)そうです。
死亡者数が減ったのならしょうがない、と納得しました。

が!名古屋市内の月ごとの死亡者数推移を見てみると、9月は前年に比べて大幅に増加していました。
ティア2013年決算分析
前年同月比でみると、7月が前年を200人以上も上回っていて、8月は微減、9月は141人の増加となっています。
このグラフだけだと会社側の説明が理解できないので、月ごとの死亡者数推移を見てみます。
ティア2013年決算分析
ピンクが2013年の推移を表しています。
このグラフを見ると7月は例年と比べても大幅に増加していることが分かります。8月は7月の反動もあるのか若干の減、9月は例年並みか若干上回っているという感じです。ただ死亡者数自体は7月、8月、9月と確かに減少しています。
とはいえ4Qの業績が期待を下回った理由としては、なんか腑に落ちない感じがしてきました。このグラフを元にもっと突っ込んで聞いてこればよかったですね。まだまだ詰めが甘いです(^_^;)

販管費や売上原価についてはさらに詳しくまとめる予定です。
次に気になっているのは、新規のFCクライアントの開拓が進んでいないことです。
2010年8月に株式会社アルファとFC契約を結んで以降、新たなFC先が出てきていません。
既存のFCクライアントは順調に会館をオープンしていますが、やはり新規のクライアントが広がっていかないと、中長期的な計画である200会館を実現できません。外部から専任の取締役も迎えて取り組んでいるはずなのに、新規のFCクライアント開拓についてはどうなっているのか聞いてみました。

新たな手法でFC開拓に取り組んだり、FC展にも継続的に出展するなど取り組みを行っているが、2011年の東日本大震災以降、新たな事業展開に慎重になるクライアントが増えている。直営と同じティアブランドで事業展開するので、ティアイズムをしっかりと理解してもらうことも重要であり、クライアントは厳選する必要もあることから、引き合いはあるもののなかなか契約までは至っていない、という説明でした。
ティア2013年決算分析
ティアは葬儀会館数を順調に伸ばしてきていますが、FC会館伸びが牽引している形です。
クライアント数が増加すればさらに会館数の伸びが加速していくので、そろそろ関東圏でも新規のクライアントが出てくるといいな〜と期待しています。関東での知名度を上げるうえでも大手のクライアントが決まると心強いですし、FCの力も借りながらティアの会館が面として広がっていけば、知名度向上にも寄与します。
そろそろ秘めたる底力を見せてほしいですね(笑)

期待の投資先ほど厳しくチェック!というのが私のポリシーなので、辛口の発言・評価が目立つかもしれませんが、これは期待の裏返しなのでぜひ期待に応えてほしいな〜と思っています。
さらに決算分析は続くと思われます。
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2013年11月14日

2013年度決算分析1

2013年11月11日にティアの2013年度の決算が発表されました。
増収増益で順調な業績が続いています。
ただ上方修正を期待していただけに、修正がなかったのは少し残念でした。
ティア決算分析
上記のグラフの通り安定した成長を続けており、今期2014年も増収増益を計画しています。
2009年7月に全国ネットのカンブリア宮殿で取り上げられた後、テレビで取り上げられることが多くなり、2010年は業績が急激に伸び、2011年はその反動減で減益になりましたが、この2年をならせば安定的な成長が続いており、実質的には9期連続で増収増益と考えています。
2006年の業績が横ばいなのは、2006年6月に上場したことから一時的な上場費用などが発生しているためです。

今回の決算短信で注目すべき点は、安定した成長が続いていることと、今期から中間配当を開始することです。
葬祭業は季節変動が大きく、冬場は業績が伸びるものの春から秋にかけては特に利益面で伸び悩みます。
そのためティアは業績が確定する期末にしか配当を行ってきませんでした。それが今期から中間配当を開始するというのは大きなニュースだと思います。誰も注目していないみたいですが(^_^;)
中間配当には2つの意味があると思っています。
1つは閑散期にもある程度の業績を上げられる力が付いてきたという意思表示という意味です。
経営陣が今後の業績に対して自信を持っている表れであり、とても良いことだと思います。
もう1つは3月末の株主数もある程度確保したいという意思があると思っています。
ただ中間配当だけではインパクトが弱いので、以前のように3月末の株主優待も復活させてほしいな〜と期待しています。
9月末はお米、3月末はギフトカードなどの株主優待があればもっと個人株主が増えるのに!と思います。

決算分析の続きですが、葬儀件数(左軸)と単価(右軸:万円)の推移は下記の通りです。
葬儀単価は直営の売上高を葬儀件数で割った概算値を使用しています。2014年はアイル想定値(笑)
ティア決算分析
このグラフを見ると葬儀件数は順調に増加している反面、葬儀単価は順調に?(笑)低下しています。
元々、葬儀価格は不透明で高い!葬儀業界を透明化しなければ!というのがティア創業の原点なので、緩やかに低下するのは織り込み済みですが、あまり急激に低下するのはよくありません。
他の葬儀会社は件数の伸び以上に単価が下がって業績が伸び悩んでいる会社も出てきています。
ここ4年ほどは葬儀単価の下落が横ばいという感じになっている一方で、葬儀件数は順調に伸びているので好業績が続いています。今期も安定した伸びを見込んでいます。
上記グラフで注目すべきは2010年です。
カンブリア宮殿効果で葬儀件数が急激に伸びましたが、葬儀単価は急激に下がっています。
テレビで激安葬儀!という捉え方をされたことから、低価格の葬儀依頼が増加したという面もあるかもしれませんが、想定以上の急激な件数増加でティアらしいご遺族の要望を最大限くみ取ることができず単価下落につながった面もあると思います。
その後は現場の人員も増員し、葬儀の打ち合わせを専門に行う葬儀アドバイザーも増員したことが葬儀単価の維持につながっています。
今期の葬儀単価も私の勝手な想定値ですが、ほぼ横ばいを見込んでいるようです。
人員の増加により販管費率(右軸)は上昇しています。
ティア決算分析
売上も伸びていることから、今期の販管費率は初めて低下を計画しています。本部費用などは売上に比例して伸びるものではないので、今後は販管費率は緩やかに低下していくと見込んでいます。
一方で売上原価率は売上拡大によるスケールメリットもあり低下が続いてきましたが、今期は初めての上昇を見込んでいます。来期以降の積極出店を見据えて人材採用が先行するためと説明していますが、前期途中から稼働を開始した物流センターも本格的に稼動すると思いますし、これほど上昇することはないのではないか?と感じます。
この部分は保守的な計画になっている感じがします。
今期も上方修正を期待しています(笑)

ティアの凄いところは財務体質を強化しながらROEも高水準を維持していることです。
ティア決算分析
株主資本比率も33%を超えるまで上昇し、財務的な安全性も高くなりました。
このグラフを見ると、ティアは今後も安定成長を続けていきそうだな〜と安心しますね!
これからも好業績が続くのを期待しています。
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2013年08月13日

ティア2013年3Q決算分析1

2013年8月9日(金)にティアの第3四半期決算が発表されました。
合わせて2.5円の増配(東証2部上場記念配)と9月末の株式2分割が発表されています。
名証2部に指定替えになった時にも記念配はあったので、東証2部上場記念配は予想していましたが、再度の株式分割は予想外でした。
2012年12月末にも2分割しているので、1年のうちに4分割することになります。
株式分割については色々な考え方があり、分割しても企業価値にはなにも影響ないという人もいますが、最低購入価格が半分になって投資しやすくなりますし、今回も株主優待の基準株数は据え置いているので、株主優待がもらいやすくなり、お米のもらえる優待株としての注目も高まると思われます。
そして何よりも連続して株式分割を行うというのは、経営者が今後の成長に自信を持っている表れだと思います。2分割することで1株当たり利益も半分になるわけですが、それでも分割するということは高い成長を見込んでいることになりますし、東証は売買単位を50万円以下にすることを目安にしているので、このタイミングで分割しておかないと5千円を超えてしまうかも(笑)ということなのかな〜などと妄想を膨らませています。

前置きはこのくらいにして、本論の決算内容について見ていきます。
まずは四半期ごとの売上推移です。
ティア2013年3Q決算
2Q決算では売上の伸びが2.2%と鈍化していて、関東に注力する影響で名古屋市内のシェアが落ちたのかな?と心配しましたが、杞憂だったようです。3Qの売上は前年同期比11.8%増となり高い伸びになっています。
4Qは16%ほどの伸びを見込んでいますが、ティア味美もオープンしましたし、徐々に関東での受注も増えてくると思うので、計画達成に向けてがんばってほしいですね!

続いて営業利益の推移を見てみます。
ティア2013年3Q決算
2012年2Qは売上の伸びや計画していた採用が後ろ倒しになったことなどで販管費も計画を下回り、営業利益は大きく伸びました。そして関東進出に本格的に着手した3Qからは広告宣伝費なども大幅に増加して、3Q・4Qの利益は低水準になりました。それでも当初の計画を上回り上方修正となりました。
2013年は関東・関西も含めた3方面に営業エリアを拡大しているので、2012年の後半に引き続き販管費は高水準になっています。そのため2Qまでは前年比では苦戦しているように見えていました。
3Qからは前年にも関東進出費用が計上されているので同じ条件での比較となり、前年同期を大幅に上回っています。今週末には関東2号店もオープンとなり、4Qの利益計画はほぼ前年同期並みとなっていますが、4Qの利益がこんなに落ち込むことは考えにくいので、今年も上方修正で着地しそうな感じです。
今週末にオープンするティア鳩ヶ谷は居抜き出店なので出店経費も低く抑えられるでしょうし、昨年は関東進出ということで広告宣伝にはお金もかけて、できることはなんでもやる!という感じだったので、昨年と比べると広告宣伝費なども減ってくると思います。
そうであれば3Q並みかそれ以上の利益が出てもおかしくないはずですが、2010年のように利益が計画以上に出そうだと販管費を積み増す可能性もあるので、このあたりは会社側の考え方次第になります。
予算は消化しないと!というのはお役所仕事であり、無理して使わなくてもいいと思うんですが^_^;

販管費率の推移をみると2010年4Qの異常さがよく分かります。
ティア2013年3Q決算
過去最高の販管費率を記録してるし(^_^;)
2010年は3Qまで絶好調だったので、今期は大幅上方修正が来るぞーーー!(笑)と叫んでいましたが、4Qの販管費大幅増額で、結局計画通りの着地となりあてが外れました。2010年はオオカミ少年になってしまいました^_^;

そんな過去もあるので、今期の利益は蓋を開けてみるまで分かりません。ただ株式分割をするなど株主を今まで以上に大事にしようという感じもするので、今期は効率的な経費使用に努めて上方修正があるのかもしれません。
今期こそは2年連続の上方修正を期待したいですね!
さらに詳しく決算の中身をみていきます。
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2012年12月04日

ティア2012年決算分析4

2012年11月12日に発表されたティアの2012年度決算を分析してみます。
今回は前回の記事 → ティア2012年決算分析3 に続いて四半期ごとの業績推移を見ていきます。まずは売上推移です。
ティア2012年決算分析
年々上方にシフトしていますが、やはり2Qの売上が一番多くなっています。続いて1Qで秋冬の売上が多いわけですが、年によっては夏場の4Qも売上が増えています。
ティア2012年決算分析
売上については葬儀受注件数の影響が一番大きいので、年によって死亡者数が増加したりティアのシェアが変動したりすることで、葬儀件数・売上が増減しています。
営業利益の推移も同じような傾向で、やはり2Qの業績が一番大事になります。
ティア2012年決算分析
2012年は中途採用計画が後ろにずれた関係で、特に2Qの利益が高くなっています。3Q以降は採用が進んだことや、関東進出で先行経費が発生していることから前年を下回る結果になっています。
今期以降徐々に関東も業績に貢献してくるといいですね

営業利益率でみるとさらに繁忙期と閑散期の差が明確になります。
ティア2012年決算分析
冬の繁忙期は葬儀の受注・施行に集中、春から夏にかけては冬場に向けて新規会館をオープンしたり、ティアの会ゴールド会員の募集に力を入れたりという仕込みの時期になります。人件費や葬儀会館維持費は繁忙期も閑散期も関係なくかかるので、どうしても閑散期の利益率は低くなります。それでも閑散期の利益率も徐々に向上しています。
これは閑散期の売上も年々増加していることや、コストダウンが進んでいるためです。
ティア2012年決算分析
上記の売上原価率の推移を見ると、徐々に下がっているのが分かります。
ただ2012年は3Q・4Qと原価率が高くなっています。これは中途採用が進んだことや関東進出が影響しているものと思われます。今期はどのような推移になるのか気になるところです。
ティア2012年決算分析
一方販管費率は逆に徐々に上昇しています。事業展開エリアが広がることで先行投資的な費用が増加し、名古屋市内中心の効率的な事業運営時と比べると効率は落ちてきます。これは今後の成長のためには必要な経費なので、成長を続けるためにはやむを得ないことです。特に関東は大きなマーケットなので、関東での知名度が高まれば、業績も伸び販管費率も低下してくると思います。
ティア2012年決算分析
販管費自体は意外と四半期ごとの差が少ないですね。1Qや2QなどテレビCMなどたくさん流して、広告宣伝費が増えるんだろうなと思っていましたが、販管費合計ではあまり変動がありません。
時々4Qの販管費が増加しているのは、予算消化なんでしょうか?4Qだけ動きが変ですよね(笑)
2012年に増加しているのは関東進出に伴う販管費の増加と思われます。

今回4回シリーズでティアの2012年度業績を見てきましたが、安定した成長を続けていますし、関東進出など将来に向けた成長戦略も着実に進めています。
今期は関東2号会館のオープンも予定しており、関東でも着実に知名度を上げていって欲しいですね!
それとともに東証への上場もぜひ着実に進めてほしいと期待しています。
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2012年11月17日

ティア2012年決算分析3

2012年11月12日に発表されたティアの2012年度決算を分析してみます。
今回は前回の記事 → ティア2012年決算分析2 に続いて利益の背景を見ていきます。

ティアの業績は下記グラフの通り順調に伸びています。
ティア2012年決算分析
利益が徐々に売上に追い付き、2012年実績では売上の折れ線グラフを追い越しています。これは営業利益率が10%を超えたということを表しています。
ティアのビジネスモデルは葬儀会館をドミナント展開していくことなので、葬儀会館への投資が先行し借入金が必要になってきます。そのため支払金利も加味した経常利益率の推移も見てみます。
ティア2012年決算分析
上記グラフの通り上場した2006年は新規公開費用なども発生し、一時的に利益率が低下していますが、2007年以降は上昇傾向が続いています。2010年はカンブリア宮殿バブルで利益率が大幅に伸び、翌年はその反動が出ています。ティアの経常利益率目標は10%だったので、ほぼ目標圏に達しています。
2013年の計画は利益率の低下を見込んでいますが、ティアは毎年計画値は前年の利益率を下回る保守的な見通しを出してくる会社なので、あまり心配する必要はないと思います。利益率低下要因としては、関東圏への進出が本格化することで広い意味での先行投資が発生することくらいだと思います。
過去の期首発表の会社計画値と実績を比較すると下記の通りとなります。
ティア2012年決算分析
売上についてはけっこうアグレッシブな計画を発表し、未達となる年もあります。これは葬儀単価が想定以上に下がった影響や、既存会館の伸びが会社計画を下回った年もありました。
一方で経常利益はほぼ計画を上回って着地しています。
ティア2012年決算分析
これは前期の実績と今期の目標を比べれば一目瞭然ですが、ほぼ前年実績並みという保守的な利益計画になっているためです。このため過去のティアの決算発表では、来期の計画を見て成長が止まったと判断され、決算発表毎に売られるという展開が続きました(^_^;)
もうさすがに皆さんもご理解頂けているとは思いますが(笑) 売上計画はアグレッシブで利益計画は保守的なことから、結果として予想利益率は前年実績を下回ることになります。これらの過去の傾向から見て、今期の経常利益率の低下も同じ要因だろうと考えるのが適当だと考えています。

営業利益を分析するためには売上原価率の推移と販管費率の推移が重要になります。
ティア2012年決算分析
上記グラフで売上原価率は左軸、販管費率は右軸になります。
売上の7割近くが原価であり、2割前後が販管費となっています。
原価は葬儀会館で葬儀を行うのに必要な経費が中心となるので、変動費的な位置付けになります。現場の社員数など固定費的なものもありますが、花や料理など売上に比例する費用の割合が高いと思います。
販管費は本社の人件費を含めた経費や広告宣伝費などで、固定費的な費用が中心です。
グラフの推移を見ると対照的な動きをしていて、売上原価率は一貫して低下しているのに対し、販管費率は一貫して上昇しています。
原価率が低下しているのは、葬儀件数の増加により仕入ボリュームも増加し、コストダウンが進んでいる影響ですし、人件費や光熱費などの固定的な部分の割合が下がってくるためだと思います。
一方販管費率が上昇を続けているのは少し不思議な感じがします。販管費は固定的な費用が多いので、一般的には売上が伸びると販管費率は低下していきます。売上が伸びているのに販管費率が高くなるということは、売上の伸び以上に販管費が伸びているということです。販管費については細かい内訳が開示されていないのでよく分かりませんが、2005年と2012年を比べると販管費率は5.9ポイント上昇しています。このうち給与手当が1.8ポイント、広告宣伝費が0.8ポイント、役員報酬が0.7ポイント上昇しています。
上場当時は本社人員も最小限でしたが、事業拡大に備えて本社人員を増強したり、宣伝活動も積極化してきたためだと思われますが、そろそろ販管費も横ばいから低下に転じても良さそうに感じます。ただ今期は関東進出などで広告費や関東本部の人員増強など販管費増加要因も織り込んでいるものと思われます。これらが一段落する来期くらいからは販管費も低下し、さらに利益率の改善を期待したいですね!

次に効率性の指標推移を見てみます。下記のグラフはROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)の推移を表したものです。2013年は推定値です。
ティア2012年決算分析
ROAは緩やかに上昇していますが、5%前後で安定しています。ティアは成長中の会社であり、葬儀会館の新設など設備投資が先行することから、総資産と売上がほぼ同じように伸びています。一方で利益率は設備投資を行いながらも徐々に向上しているので、ROAも徐々に上昇しています。
ROEは借入金の比率も高いことから18%前後で推移しています。株主資本比率が向上し自己資本が増加する中でROEを維持しているのは素晴らしいですね!
前期は久し振りの増配となりましたが、自己資本もかなり充実してきたので今後も増配などの株主還元が期待できる財務体質になってきたと感じます。

ここまで3回に渡って年ベースの業績推移を見てきましたが、収益性も向上し財務体質も強化され、年々良い会社になっていることが分かります。安定成長を続ける会社は安心して長期投資できますね!
次回は四半期ごとの業績推移を分析してみます。
      ティア2012年決算分析4 分析完了!
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2012年11月14日

ティア2012年決算分析2

2012年11月12日に発表されたティアの2012年度決算を分析してみます。
今回は前回の記事 → ティア2012年決算分析1 に続いて売上の背景を見ていきます。

まずは死亡者数の推移を見てみます。
ティア2012年決算分析
上記のグラフは過去3年間の日本の死亡者数を、前年同月と比較したものです。前年より増えると上側に、減ると下になります。ティアが分析の主体なので、決算期に合せて10月スタートになっています(笑)
グラフを見れば分かるように、2010年、2011年はほとんどグラフが上になっています。死亡者数が前年同月を上回って推移してきたということです。2012年も2月までは同じような傾向でしたが、3月以降ずっとマイナスが続いています。
長生きする人が増えてとても良いことですが、年金や健康保険など日本国の財政と葬儀業界にとっては厳しい環境です。上場している葬儀会社の2012年4〜9月決算を見ても、燦ホールディングスは地盤の関西で苦戦し、減収大幅減益という苦しい決算になっています。ついに株主優待も廃止になってしまいました。厳しさがうかがいしれますね!
神奈川県のサンライフも葬儀件数が減り、葬儀事業は減収減益になっています。
同じく神奈川県の平安レイサービスは、厳しい事業環境の中でもシェアを伸ばし葬儀件数も増加して増収増益になっています。
ティアが主に事業展開している愛知県の状況は下記の通りです。
ティア2012年決算分析
愛知県内でも全国ほどではないですが、6月以降は死亡者数が減少傾向となっています。
そのような厳しい環境の中でも葬儀件数・売上とも伸ばしています。
他社と合せて下期の状況を見ても、売上は7.2%増となっています。厳しい事業環境下でこそ、真の企業の実力が現れてくると思います。

売上を構成するもう一方の要素である葬儀単価ですが、会葬者数の減少で葬儀が小型化する中で、葬儀の受注に際し葬儀付帯品を提案する専門スタッフの増員等により、前年同期比0.8%増となりました。
年度ごとのティア直営事業の葬儀単価推移は下記のようになります。
ティア2012年決算分析
上記の単価は、直営事業の売上高を葬儀件数で割ったものであり、法要などの売上も含まれるので正確な葬儀単価ではありませんが、傾向を見ることはできると思います。
2013年の値は、今期の計画から私が推定したものです。
2010年までは単価の下落が続いてきましたが、2011年から横ばいとなり若干底打ちという感じです。葬儀単価の下落も落ち着いてきたようです。
ティアの葬儀件数は伸び、葬儀単価は底打ちしつつあるのでティアの売上も好調に推移しています。

葬儀件数が伸びていることから、愛知県内でのティアのシェアも上昇しています。
下記のグラフは愛知県内での、四半期ごとのティアの推定シェアの推移グラフです。
ティア2012年決算分析
期によって上下はあるものの着実にシェアは上昇しています。この数値の中には愛知県外での葬儀受注も一部含まれているので、厳密なシェアではありませんが、個人レベルで推定できる範囲ではかなり確度の高いデータだと思っています。
5年前は7%前後のシェアでしたが、2012年には10%を超えて、足元では11%も超えています!
死亡者数が減る中でも着実にシェアを上げていることが分かります。

2012年度の既存店売上高は2.1%増となりましたが、今期の計画でも既存店売上高は1.8%の伸びを見込んでいます。
毎年新規会館をオープンしながら、葬儀会館ネットワークを充実させつつ既存店売上高も伸ばしているので、安定した売上成長を続けています。
今後も外部環境にかかわらず、着実に成長していって欲しいですね!

次は利益の中身についてもう少し詳しく見ていきます。
2012年下期は、関東進出1号店の9月のティア越谷オープンに向けて先行投資が発生したことから、下期の利益は前年を下回っています。
今期はティア越谷も業績に貢献できるよう期待しています!
   → ティア2012年決算分析3 分析完了(笑)
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2012年11月13日

ティア2012年決算分析1

2012年11月12日に発表されたティアの2012年度決算を分析してみます。
午前中の株価はあまりパッとしない反応でしたが、午後からは買い注文も増えて1,980円で高値引けとなりました! この勢いで2,000円を軽く超えていって欲しいですね\(^o^)/

さて発表された業績ですが、売上・利益とも順調に伸びています。 2013年度は会社計画値
ティア2012年決算分析
カンブリア宮殿バブルが発生した2010年をイレギュラーな伸びと考えると、売上はほぼ順調に伸びています。平均すると13%程度の増収率を継続していますが、今後も全国展開を進めていくことからこれからも10%程度の売上成長を見込めそうです。
営業利益も順調に伸びていて、カンブリア宮殿バブルによる大幅増益とその崩壊(笑)による一時的な減益をならせば営業利益で20%程度の安定成長を続けています。
営業利益が売上高のグラフに追い付いてきており、営業利益率が10%を超えるようになってきました。
今後もこの勢いで利益率を高めていって欲しいと思います。

業績が伸びていることから、財務内容も年々改善されてきています。
ティア2012年決算分析
2006年の上場当時は株主資本比率も20%程度で財務体質が弱かったですが、前期末で30%を超え安定してきました。
株主資本比率が20%だとちょっと心配なレベルなので、初心者の方々にはお薦めしにくいですが、30%を超えてくればまあ及第点だろうと思います。今後も葬儀会館をオープンしていく必要があるので、設備投資資金が必要になりますが、30%程度は維持して欲しいですね。

設備投資とも密接に関係してくるキャッシュフローの状況は下記のグラフの通りです。
ティア2012年決算分析
2013年度は利益計画や設備投資計画などから私が推定した値になっています。
ティアはまだまだ成長中の会社であり、毎年新規会館をオープンするなど設備投資を行っています。年度によって若干ばらつきはあるものの、毎年8億円前後の設備投資資金が必要なことが分かります。
2009年頃までは営業キャッシュフローの方が投資キャッシュフローより少なくて、フリーキャッシュフローがマイナスでしたが、2010年頃から利益水準が上がってきたので、ほぼ営業キャッシュフロー内で投資が賄えるようになってきました。
2011年はバブル崩壊の影響(笑)なので一時的に営業CFが低くなっています。
2013年度は直営会館のオープン予定が3店となっており、設備投資計画も4.9億円と少なくなっています。例年と比べて少し少ないので、実績はもう少し下になるかもしれません。

キャッシュフローも徐々に右の方に移ってきており、これは投資が利益に結びついているということなので問題ありません。
業績も安定して右肩上がりですし、ティアは長期保有に適した会社だと思います。
今後も株主の期待に応えるような安定成長を続けていって欲しいですね!
次は業績の中身についてもう少し詳しく見ていきます。
   → ティア2012年決算分析2 分析完了(笑)
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2012年08月27日

ティア2012年第3四半期決算分析2

2012年8月6日(月)にティアの2012年度第3四半期決算が発表されました。
ティア2012年第3四半期決算分析1 に続いて決算内容を分析してみます。

まずは売上のベースとなる、名古屋市内の死亡者数の対前年同月比は下記の通りです。
名古屋市人口動態統計
ティアの3Qにあたる4〜6月は、4月だけが前年比増加となっていますが、残り2ヵ月は前年を下回っています。5月は前年増加した反動と言えそうですが、6月は9.7%減と大きく下回りました。
この影響で3Qの名古屋市内の死亡者数は2.2%減となり、9四半期振りの前年同期比減となりました。
そのためティアの売上高も影響を受けて、3Qのティアの売上は前年を若干上回る程度の2.3%増に留まりました。しかしながら死亡者数が減少する中で売上を伸ばしたことはとても評価できると思います。
ティア2012年第3四半期決算
上記グラフはティアの直営会館での葬儀施行件数の推移ですが、2012年3Qは1,488件となり前年同期比3.6%の増加となっています。名古屋市内にも2会館オープンしましたし、着実に葬儀会館ネットワークを広げてシェアを上げているようです。
ただこのグラフを見ても分かるように、4Qの計画値(通期計画から3Qまでの実績を引いた残り)はかなり高い目標になってしまっており、売上計画の達成は件数から見てもちょっと厳しいと思います。

一方売上決定のもう一つの要因である葬儀単価の推移は下記の通りです。
ティア2012年第3四半期決算
参列者数の減少で減少傾向が続いてきましたが、2011年1Q(2010年10〜12月)で底を打って以降横ばいで推移しています。葬儀単価は維持しつつ、受注件数を伸ばすことで売上を伸ばしています

次に営業利益率の推移を見てみます。
ティア2012年第3四半期決算
2011年は前年までのカンブリア宮殿効果が剥落したことや、その落込みをできる限り軽減するために広告宣伝費などを積み増したことで利益が急減し、ティアにとって厳しい1年になりました。東日本大震災が発生したこともあり、株価的にも厳しい1年になりました。
今期は一転して、好調だった2010年を上回る好業績でスタートを切り、2Qまでは絶好調で推移しています。利益率で見ても2Qは過去最高の営業利益率を記録しています。
この要因として、葬儀会館などの人員が不足気味で中途採用を計画していたものの計画通りに採用が進まず、人件費の発生が後ろにずれたことを挙げています。このため採用が進む3Q以降は利益が減少すると説明していましたが、確かに3Qでは営業利益額・利益率ともに前年同期を下回りました。
今後関東進出も本格化してきますし、人財の育成は最重要課題になりますが、人を育てるには時間がかかるので人財への先行投資は大切です。
次に経費の内訳を見てみます。
ティア2012年第3四半期決算
売上原価率は仕入れ価格の見直しなどで低下傾向が続いてきましたが、3Qでは葬儀会館の人員増強などもあって前年並みまで増加しています。こうした先行投資は関東での成功など、来期以降の売上につながって欲しいと思います。
売上が伸びていけば規模のメリットも効いてきますし、原価率は徐々に低下していくと期待しています。
次に販管費率の推移を見てみます。
ティア2012年第3四半期決算
販管費率については徐々に上昇傾向です。
ただ原価が売上の70%近くを占めているのに対し、販管費は23%程度なので、原価に比べると利益への影響は小さくなります。
販管費の内訳は分かりませんが、関東でのティアの会の会員募集活動費や、知名度向上のための広告宣伝費など、関東進出に伴う経費の増加などの影響もあると思います。関東本部も本格的に始動しているので、前年までと比べると販管費率は上昇しています。
ぜひ関東進出を大成功させて欲しいですね!

以上のように、全国的に死亡者数が減少する中で、ティアにとっては第2の創業期にも匹敵するような関東進出の準備をする中で、好業績を維持しているのはとても評価できます。
今期の活動が来期以降の関東進出の大成功として、業績にも早く寄与してくると嬉しいですね!
まだまだ暑い毎日が続きますが、地盤の中部圏で、関西圏で、そして新規の進出先となる関東圏でも、無理せず(笑)ティアイズムを全国に届けるために頑張って欲しいと思います。
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2012年08月23日

ティア2012年第3四半期決算分析1

2012年8月6日(月)にティアの2012年度第3四半期決算が発表されました。
5.1%増収、3割前後の増益となっており、6月までの業績は順調に推移しています。
2012年第3四半期決算
上記グラフは四半期ごとの売上高を積み上げたものですが、2010年のカンブリアバブルにより2010、2011年で加速・減速という感じになっていますが、それでも売上は順調に増加しています。2012年4Qの業績グラフは上方修正後の会社計画値になっています(以下どのグラフも同様です)
葬儀事業は季節変動が大きく、冬場の方が死亡者数も多いことから2Qの売上が一番多くなっています。今期は3Qの売上高が若干伸び悩んだので、その分4Qの売上計画が例年以上に高くなっています。
最近上場したこころネットを除く他の葬祭関連上場企業3社は3月決算なので、ティアの3Qは他社の1Qになりますが、他の葬儀関連3社も1Qは総じて業績が伸び悩み、葬儀件数が減少傾向です。2012年4〜6月は全国的に死亡者数が減少傾向だったようです。
地元の名古屋市でも2012年4〜6月の死亡者数は2.2%の減少になっています。四半期での死亡者数の減少は2010年1〜3月の0.6%減以来9四半期ぶりになります。
このような逆風下でもティアの3Q売上は前年同期を若干ですが上回っています。
2012年第3四半期決算
上記グラフの通り、1Q・2Qの伸びと比べると減速しているものの、地盤の名古屋市内の死亡者数が減少する中で売上を伸ばしているのは素晴らしいと思います。新規葬儀会館のオープンなどで地域内のシェアが上がっているのだと思います。
ただ上記グラフを見ても4Qの売上の伸びはかなり高く、繁忙期である2Q並みの売上を確保する必要があるので、今期の売上高については若干目標を下回りそうな感じがしています。
7月の名古屋市内の人口動態統計は今日発表予定でしたが、集計に手間取っているようで発表が何日か遅れるそうです。なぜ手間取っているのか気になりますね(笑)

次に営業利益の推移ですが、こちらは売上高以上に季節変動が大きく出ています。
2012年第3四半期決算
圧倒的に第2四半期の割合が高くなりますが、特に2012年度は2Qで利益を稼いでいることが分かります。
この要因としては、売上が好調なことに加えて、当初計画していた人員採用が下期にずれた影響で、売上原価や販管費が計画より減っている影響が出ています。3Qでは人員の採用も進んでおり、販管費も増加に転じています。葬儀会館の人員配置が手薄になっていたり、関東への本格進出に備えて先行して社員の育成を行う必要もあるので、経費発生が先行しています。このため3Qの営業利益は前年を下回っています。
それでも2009年までと比べると、閑散期である3Qでも比較的高水準の利益を上げられるようになってきました。これは閑散期でも葬儀会館の稼働率が上がっているわけであり、とても評価できると思います。
4Qの利益計画はグラフを見ても分かる様に、3Q並みの計画でそんなにハードルは高くないと思いますが、9月には関東初出店のティア越谷がオープンするので、関東での知名度向上にどの程度経費をかけるのか次第で利益のブレが大きくなると思います。この点でちょっと予想しにくいですが、例え今期経費をかけたとしても、それは来期以降の業績につながってくるはずなので、少し長い目で見た方が良いと思います。
2012年第3四半期決算
四半期ごとの営業利益推移は上記の通りで、経費の発生時期のずれもあって2Qがとんでもない業績をたたき出した反動で3Qは前年同期を下回っています。これは通期では計画通りの内容だと思うので心配いらないと思っています。
4Qも効率的な経費使用に努めて、前年同期を上回るような業績をあげて欲しいと思っています。

ティアの弱点の一つとして、株主資本比率が低いというリスク要因がありましたが、3Q末の株主資本比率は30.8%となり、初めて30%を上回りました!
2012年第3四半期決算
成長していくためにはどうしても自社で葬儀会館を作っていく必要がありましたし、自社で作っていかなければ!という思い込みも強いと思いますが、そのためにどうしても設備投資が先行することになり、借入金が増加して株主資本比率が低い状態が続いていました。設備投資が好業績につながることで徐々に財務内容も改善してきましたが、30%を超えれば一安心という感じがします。
地域によっては自社で葬儀会館を作る必要もあると思いますが、都市部などではインフラとしての葬儀会館はすでにかなり整備されているように感じるので、無駄な投資は極力抑えて貸ホールを利用したり、小規模な葬儀会社をM&Aするなど柔軟な発想で事業展開を進めてほしいですね!

2012年第3四半期決算分析2では、もう少し詳しく業績を分析してみます。
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2012年05月15日

2012年第2四半期決算

2012年5月11日(金)にティアの2012年度第2四半期決算が発表されました。
5月1日に上方修正を発表済みなのでサプライズはありませんが、今期の業績は順調に推移しています。
上方修正の内容については下記の記事もご覧ください。
   ティア上方修正内容分析

ティアの場合冬場である上期が繁忙期になり、夏場の下期は閑散期となり売上・利益とも季節変動が大きくなります。
まずは上期・下期の業績変動を見てみます。
ティア2012年第2四半期決算
2Qが上期、4Qが下期を表しています。折れ線で表した売上の差は小さいですが、営業利益は大きな季節変動があります。上期でしっかりと利益を計上し、下期は翌年の繁忙期に向けて新会館をオープンしたり、ティアの会の会員募集に力を入れたりしています。
2009年までは上期・下期で大きな差がありましたが、2010年はカンブリア宮殿効果で下期の売上も伸びたので、葬儀会館の稼働率が上がり利益額も増加しています。逆に2011年は上期にその反動が出て利益が減りましたが、下期はコスト削減などに力を入れて増益となっています。
2012年上期は既存会館の稼働率も高まり、売上・利益とも過去最高を記録しています。下期計画は売上は上期に迫る勢いですが、なぜか利益は前年を下回る計画になっています。会社側は予算に入れていた人員採用が上期には無かったので、その分利益が増えている。下期は採用を行うので人件費が増加して利益は減ると説明しています。ただ人員採用は元々予算に入っている訳ですし、売上が大きく伸びるのに利益が前年を下回るというのは少し疑問に感じますね。
営業利益率の推移は下記のようになります。
ティア2012年第2四半期決算

上期・下期とも利益率は上昇傾向ですが、2012年下期は利益率が低下する計画になっています。
今期の直営会館の出店は4店舗となり、年初の計画から1店舗減少しています。葬儀会館の場合、事前に予約を取れるわけでは無く、オープンしてもすぐには稼働率が上がりません。新店舗はオープン当初は赤字が続くので、利益の下押し要因になります。1店のオープンが来期にずれると、今期は増益要因になってもおかしくありません。
上期実績は好調でしたが、下期計画については慎重に保守的に組んでいる感じがしますね。

次に売上原価率や販管費率の推移を見てみます。
売上原価率は左軸で、販管費率が右軸になります。ティアの場合葬儀会館周りで発生する費用が、本部費などと比べて大きいので、販管費より売上原価の方が営業利益に大きく影響しています。
ティア2012年第2四半期決算
原価率は上期・下期とも順調に低下しています。売上拡大に伴い購入量も多くなっていますし、コストダウンにも努めているので原価率が低下しています。2012年上期は原価率が大きく低下しており、この要因として仕入先の変更や購買単価の見直しが挙げられています。
下期もこのコストダウン効果は続くはずなので、原価率が1ポイントも上昇するのは考えにくいですね。上記の売上のグラフでも分かる様に、下期の売上は前年同期と比べて大きな伸びを見込んでいるわけですから、原価率は低下するのが普通のように感じます。1ポイント上昇というのはちょっと保守的に見込み過ぎではないかと感じます。

販管費率については本部人員の増加や広告費の増加などで上昇傾向が続いています。
ただこちらも売上が伸びてくれば率は横ばいから低下に向かうのが一般的であり、ティアでも一時期を除いて横ばい傾向になっています。それが下期計画ではグッと上昇しています!
こちらもちょっと保守的すぎるような印象です。
こうした要因から下期は営業利益率が低下し、利益も少なくなる計画になっていますが、予算消化!などと言って無理やり費用を使わなければ(笑)再度業績の上方修正があるのではないかと感じます

下期からは関東進出も本格的に動き出し、費用が先行して発生する部分はあると思いますが、これらは予算に織り込み済みのはずであり、ここまで利益率を押し下げる要因にはならないように感じます。
今回の上方修正後の計画を下期だけで比較してみると、期首の計画から営業利益で0.94億円低く見直していますが、期首計画を下回るような要因は無いと思いますし、関東での受注が増えたりして売上がさらに伸びれば、利益が増えることも考えられます。すでに関東でも葬儀受注を開始しており、上期の好調がエリアを拡大させながら下期も続くことを期待しています。
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2012年05月01日

ティア上方修正内容分析1

2012年5月1日(火)15時に発表された、ティアの第2四半期&通期業績上方修正の内容を分析してみます。金額の単位はすべて億円です。
2Q
売上43.0→43.5(1.1%増)、営業利益4.42→6.22(40.5%増)、純利益2.29→3.31(44.0%増)
通期
売上86.2→85.8(0.5%減)、営業利益7.79→8.65(10.9%増)、純利益4.00→4.40(10.0%増)

上記のように2Qの業績は大きく上方修正されていますが、通期の上方修正は控えめです。このあたりは業績予想に慎重なティアらしいなという感じがします。
   ティア業績上方修正
上方修正した結果年度業績の推移は上記のようになります。
特に利益の伸びが大きくて、通期でも営業利益率が10%に乗ってきます。
絶好調だった2010年並みの成長ペースに復帰するイメージです。上方修正により営業利益から純利益まですべて過去最高益更新になります。

次に四半期ごとの推移グラフで修正前後を比較してみます。
まずは売上高です。
ティア業績上方修正
売上高の上方修正幅は2Qで0.49億円なので小幅な修正になります。
ただ当初の計画自体も、売上高はティアにしてはけっこう強気だな〜と思っていたので、それをさらに上回るというのは素晴らしいことです。
上記のグラフでも分かる様に、2009年7月に冨安社長がカンブリア宮殿に出演してから葬儀の依頼が急増し、2009年4Qから売上が大きく伸びています。2010年は1年を通じてカンブリア効果が続いたので、前年を大きく上回る売上高になりました。
2011年はその反動も想定されましたが、それでも前年を上回ったのはさすがです。そして2012年の計画はその2011年をさらに上回っていたので、けっこう強気だなと感じたわけです。
その計画をさらに上方修正したわけですから、順調に推移していると思います。
一方で通期の売上計画は0.5%減となりますが、前年同期比でみると9.6%増となります。直営葬儀会館であるティア覚王山のオープンが1ヵ月ほど遅れること、直営出店が1店ほど減ることなどが売上小幅減の要因だと思います。

次は営業利益推移です。
ティア業績上方修正
こちらは驚異的な利益が出ています。
ティアの業績は季節変動が大きく、2Qの利益が一番大きくなります。今期は1Qが好調にスタートしたので、2Qは1Qの利益を下回る計画になってしまいました。会社側は計画に入れていた人材採用が遅れているので費用が後ずれしていると説明していましたが、それだけではなくて今期は経費のコントロールもしっかりと行われているのだと思います。今回の上方修正でも
期初予想では売上原価、販管費において人材採用に伴う人件費等の増加を見込んでおりましたが、実績は想定を下回る見通し と説明しています。この要因だけで半期で1.8億円も上振れるのかは疑問ですね。どちらにしろ上期に発生しなかった人件費が下期に上乗せになるわけではないので、上期の上方修正分は本来そのまま通期にも上乗せになると思います。
しかし下期の営業利益は0.94億円下方修正しています。グラフで4Qの上に青三角でプロットしたのが、当初計画の下期営業利益、赤い四角が上方修正後の営業利益です。
下期には遅れている人材採用が実現するのかもしれませんが、それはあくまで遅れであり、下期予算には計上済みのはずです。下期には関東進出の費用も増加するでしょうが、これも当初計画に織り込んでいると思います。このため下期の利益が減っているのは、不透明な部分もあるので最近流行の保守的に見ているのだと思います。
それにしても上方修正後の2Q利益は本当に凄い伸びですね!

営業利益率の推移を見ても2Qの好調さがよく分かります。
ティア業績上方修正
2Qの営業利益率は17%に達していて過去最高です。
閑散期である下期は利益率が落ちますが、それにしても当初の計画と比べて2ポイントも落ちるというのは保守的すぎるように感じます。このあたりは期が進むにつれて再度上方修正される可能性が高いと期待しています。
既存店の売上を1.6%増で計画していたが、3.1%増となる見通しということで、付加価値の高いサービスを提供することで、葬儀単価が底を打ち単価上昇が続いているのだと感じます。それが利益率の高さに結びついているのではないかと感じます。詳しくは第2四半期の決算短信が発表されないと分かりませんが。足元の状況を見る限り、今期の業績は順調に推移しており、絶好調だった2010年度を大きく上回る業績が期待できそうです。

業績が過去最高益を更新するわけですから株価も2010年9月に付けた上場来高値2,200円にチャレンジして欲しいですね!
配当性向目標は20%なので、業績が好調であるなら久し振りに増配も期待したいところです。
まだ気が早いですが、来期は関東進出も成功させて、さらに業績を伸ばしていって欲しいと願っています。
今後ともティアの活躍を楽しみにしています。
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るんるん
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2012年02月25日

ティア2012年1Q決算の感想

ティアのホームページで、2011年に開催された2回分の機関投資家向け決算説明会の資料が公開されています。
   ティアホームページ IRカレンダー
数年前から決算説明会に参加させて欲しい、それが無理なら決算説明会資料をホームページにアップしてほしいと何度もお願いしてきましたが、やっと決算説明会資料のホームページへの掲載が実現しました。
投資家としての立場からすると、この程度のことになぜこんなに時間がかかるんだろうという感じがしますが、新生ティアというスローガンが実際に動き始めている1つの表れと前向きに歓迎したいと思います。
他社では決算説明会資料のホームページ掲載は普通だと思いますし、最近は動画配信している会社も増えていますので、さらなる改善をお願いします!

一方で2月10日に開示された2012年第1四半期報告書を見ると、開示内容がかなり簡素化されており、葬儀受注件数の地域別内訳や社員数・平均給与などの情報が無くなっていました。
特に葬儀受注件数の地域別内訳データは、私がティアの業績を分析するための重要データの1つだったので、開示されなくなったのはとても残念です。今後ティアは全国展開を目指しているわけですし、地域別の葬儀受注件数や、フランチャイズ会館も含めた地域別葬儀受注件数などもぜひ開示して欲しいと思います。さすが新生ティア!と感じるためにも、ぜひご検討いただきたいと思います。
葬儀件数の分析を行っているのは私くらいかもしれませんが、私があまりにも細かく葬儀件数を分析するので、あまり細かいデータを開示するな!と管理部門内で問題になったのかな(笑)と原因を分析していましたが、IR担当に聞いたところそんな意図ではなく、開示するほど重要ではないと判断しただけだと言っていました。言葉通りに受け取ってもいいものかは分かりませんが(^_^;)
それならぜひ開示してほしいとお願いし、検討するということなので、開示されることを期待しています。

そんなわけで決算短信以上の詳しい分析は困難になってしまいました。
なので今回は今回の決算の感想などを書いてみます。
決算短信をもとにした分析は下記の記事をご覧ください。
 ティア2012年第1四半期決算

まず売上高ですが、前年同期比5.3%増となっており一見順調に推移しているように見えます。
四半期ごとの売上推移グラフを見てもきれいに成長を続けています。
ティア2012年第1四半期決算
しかしもう少し細かく見てみると違った世界が見えてきます。
2011年1Q実績 対 2012年1Q実績
 売上高 19.53億円 → 20.56億円 +5.3%
 葬儀件数 1,543件 → 1,567件 +1.6%
 葬儀単価 123.8万円 → 128.0万円 +3.4%

売上高を件数と単価要因に分けてみると、上記の通り件数の伸びが鈍化している反面、単価が上昇したので5.3%の売上増となっていることが分かります。葬儀単価は大きな葬儀が入れば高くなりますし、やはり葬儀受注件数が伸びていくことが重要です。それだけ多くのお客様に支持されているということになりますし、件数が伸びていかないと成長にも限界が出てきます。
この点で対前年同期比の葬儀件数の増減率を見てみると、2010年度はカンブリア効果が1年を通じて寄与しており、20〜37%近い高い伸びが続きました。2011年に入るとさすがにその反動が出て、
 2011年1Q +10.5%、2Q +3.4%、3Q +2.6%、4Q −5.6%
と伸びが鈍り、4Qには前年同期割れという結果に終わりました。
そして2012年1Qは+1.6%となったわけです。この流れを見ると、一応2011年4Qで底を打ち反転に転じたように見えますが、まだ過去のトレンドからすると低い水準です。葬儀件数が今後どの程度の伸びになってくるのか注意が必要です。
ではどの地域で伸びが鈍っているのか?を分析するためには、上記の葬儀受注件数の地域別内訳が必要になってくるわけです。
今回詳細は分かりませんが、名古屋市内のシェア低下傾向が続いているのだと感じます。
IR担当者の説明では、
ティアは2010年6月オープンのティア栄生以来名古屋市内での葬儀会館オープンがない。一方競合他社は名古屋市内でもオープンしており、他社の葬儀会館が増えると近隣のシェアを取られるケースはある
ということなので、やはり名古屋市内で平安会館などにシェアを奪還されているようです。
今期は4月ティア道徳、5月にティア覚王山と名古屋市内に2会館のオープンが決まっているので、徐々にシェアも回復傾向になるのでしょうが、これらの新規会館が本格的に寄与してくるのは来期以降なので、当面はシェアの低下傾向が続くかもしれません。
既存会館の受注強化にも取り組むということなので、その成果がどのくらい出てくるかが重要です。

葬儀単価は葬儀受注の専任スタッフを増員したことで、遺族の気持ちを十分にくみ取って最適な提案ができたことで葬儀単価が上昇したと説明しています。
顧客満足度を高めながら葬儀単価を上げることができたのはとても良いことだと思いますが、葬儀単価の推移を見ると少し懸念も感じます。
ティア葬儀単価
確かに前年同期比でみると葬儀単価が上がっていますが、前期比では4期ぶりに低下しています。これが季節要因なら良いですが、2Q以降も反発しないとたまたま上がっただけということになってしまいます。
葬儀単価も安定して上昇していくのかどうか今後の推移を見守る必要があると思います。

今回上半期決算は据え置きましたが、上記の売上推移グラフを見ると1Q・2Qは例年通りの違和感のない動きであり、葬儀件数の伸び悩みはあるものの売上高は会社想定通りに推移しているようです。
一方で営業利益は1Qが比較的高い数字が出たので、2Qが減る計画になってしまい、前回の分析でも1億円くらいは上方修正が期待できるのではないかと書きました。
ティア2012年第1四半期決算
グラフをみるとその通りなんですが、会社側の説明では1Qに見込んでいた経費が2Qにずれた影響があるので、1Qの決算は会社では想定通りの内容と考えていると説明していました。私が2Qは上方修正の可能性が高い!と期待し過ぎるので、そんなに期待値を上げられても困るという感じでした(^_^;)
費用の発生がずれた影響で1Qが高くなったのであれば、その影響がどの程度なのかは分かりませんが、2Qが1Qの営業利益を下回る可能性もないわけではありません。2Qがどの程度の利益で着地するのか、ちょっと見通しにくくなってきました。過去の傾向を見ても分かる様に、繁忙期である2Qまでにどのくらい利益を上げられるかが通期の業績を決めることになります。上半期に業績の上積みができないと、通期での上方修正の可能性は非常に低くなってしまいます。その点でも2Qの利益水準がどの程度で着地するのかは、今期の業績を占ううえでとても重要になってきます。

もう一つ気になったのが、販管費率は若干下がったものの販管費自体の水準はまだ高水準が続いているということです。
売上は過去最高の1Q実績となっており、グラフをみても昨年までを大きく上回っています。一方で営業利益のグラフを見ると過去最高ではあるものの、2010年を少し上回っているにすぎません。2010年と2012年を比較すると、売上はかなり伸びているのに営業利益は同じくらいになっています。この原因は販管費が高水準で推移し、高コスト体質になってしまったからです。
この点を質問しても、販管費で特に目立って増えているものはないという回答で、納得のいく説明はありませんでした。葬儀会館数も増えているので経費もその分増加するということで、その時はそうなのかな〜と思いましたが、よくよく考えてみると葬儀会館に関する費用は売上原価に計上する部分が多いのではないかという気がします。
販管費が大きな理由はよく分かりませんでしたし、高コスト体質が定着してしまうのは心配ですね。売上が伸びても利益の伸びが小さくなってしまいますし、閑散期である3Q・4Qは売上が減少するのでさらに利益へのダメージが大きくなってしまいます。
売上原価も含めて、メリハリを付けて使う所にはきっちり使う、無駄な部分は徹底的に削減する!という姿勢で、前例に捕らわれず新生ティアとして全社的に改革を進めてほしいと思います。
開示される情報が少なくなったので、細かい分析が難しくなってしまいましたが、表面的ではなくもう少し詳しく内訳などを見てみると、決して楽観視はできない結果だなと感じるようになってきました。

最近小型株の中には上昇に転じる銘柄も増えてきて、私のポートフォリオの中でも株価が大きく上がっている銘柄が増えてきました。
そんな中で、ティアの株価は昨年大きく下がった割にはなかなか上昇に転じていません。谷深ければ山高しの相場格言通りで、本来なら大きく下がった分反発も大きくなるはずです。それなのに完全に出遅れているのは、昨年の業績下方修正が意外だったことと、通期計画の下方修正をせずに決算発表直前まで引っ張ったことで、株主に計画通りの利益が出るのではないか?と過大な期待を持たせてしまい、結果的にそれが裏切られた形になったことが影響していると思います。今期の決算についてもしっかりした結果が出てこないと信用できない!と感じている株主や投資家が多いのではないでしょうか?
信用を築くには長い時間がかかりますが、信用を失うのは一瞬です。情報開示内容だけではなくタイムリーに正しい情報を開示することもとても重要です。新生ティアはIRにも力を入れるということなので、情報開示内容の充実とともに、タイムリーディスクロージャーにももっと留意して欲しいと思います。
今期はしっかりと結果を出し、投資家の信頼を再度取り戻す1年になってほしいと思います。
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るんるん
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2012年02月06日

ティア2012年第1四半期決算

2012年2月3日(金)16時40分にティアの2012年第1四半期決算が発表されました。
15時半頃に発表されると思っていたので発表に気付かず、昨日やっと気づきました(^_^;)
 売 上 高 2,056(5.3%増)
 営業利益   231(59.2%増)
 経常利益   214(69.0%増)
 純 利 益   112(157.7%増)

上記の通り、第1四半期決算は予想通り好調でした。
利益の伸びが大きいのは、前年度にコストをかけすぎて減益になった反動も含まれているためです。
1Qは順調に推移していますが、2Qの計画は据え置きとなっています。まあいつものことですけどね(笑)
まずは売上から見てみます。
ティア2012年第1四半期決算
一番上に位置している線が2012年度を表しています。1Qは実績値、2Qは上半期の計画から1Qの実績を引いた値になります。
過去の四半期実績と比較すると、1Q実績、2Q計画ともほぼイメージ通りの推移になっています。
年々着実に売上を伸ばしているのは素晴らしいと思います。2011年度4Qは前年の売上を下回り少し心配しましたが、今期は順調に推移しているようです。
ティア2012年第1四半期決算
上記グラフは営業利益の四半期推移ですが、こちらも過去最高の実績となっています。
オレンジが2011年度なので前年と比較すると大きな伸びになります。カンブリア宮殿効果で業績が大きく伸びた2010年度を上回る業績になっており、今期は期待できそうですね。
2Q計画値は1Qを下回る形になっていますが、過去6年間で2Qの利益が1Qを下回ったことはないので、2Q決算は上方修正される可能性がかなり高いと思います。営業利益で1億円前後は期待できるのではないでしょうか?
ただ利益については広告宣伝費などを大量投下すれば減らすこともできるので、注意する必要があります。2010年4Qや2011年1Qに利益が急減したのは、経費の予想外の大幅増によるものなので、この点は注意が必要ですし、コストコントロールをしっかりしてもらうよう株主としても監視していかなければいけません。
2010年4Qや2011年1Qの決算発表時には茫然としてしまいましたからね!

次にそのコスト面を見てみます。
ティア2012年第1四半期決算
原価率については順調に下がってきています。
売上が毎年伸びているので、基本的に原価率や販管費率は下がっていくのが普通です。
2008年4Q、2010年4Q、2011年1Qなど時々原価率が跳ね上がっている期もありますが、基本的には低下傾向ですし、2012年1Qも大きく下がっています。
一方で販管費率はやや様相が異なります。
ティア2012年第1四半期決算
2010年3Qまではほぼ同水準で推移していましたが、2010年4Qから販管費率が大幅に上昇しています。
2010年度は予想以上に利益が出たので、広告宣伝費などを積極的に使ったり、社員に特別賞与を行ったりした影響と思われます。2011年度もこの傾向が続き、コストコントロールが甘くなり大幅減益という結果になってしまいました。
そのため株価もつるべ落としのように急落し、2011年はティア株主にとっては厳しい1年になりました。
2012年1Qもまだ販管費率は高止まりしています。販管費については高コスト体質になってしまったのか、あるいは売上が思ったほどには伸びていないのかもしれません。
販管費率については今後も注意深くチェックしていく必要がありますね。

ティア葬儀単価
葬儀単価の詳細は分かりませんが、直営売上を葬儀件数で割った葬儀単価推移は上記の通りであり、ずっと続いてきた葬儀単価の下落が底打ちしつつあるように見えます。葬儀単価は大きな葬儀に影響されるようなので、参考程度にご覧ください。
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2012年01月15日

インテリアスーパーシステムズ破産!?

ティアのフランチャイズ先の1社で、2010年7月からティア半田南を運営している株式会社インテリアスーパーシステムズが倒産したようです。
葬儀会館の運営は、2010年1月にインテリアスーパーシステムズから、子会社の株式会社豊蓮に変わっていますが、会社の規模からして親会社が破綻すれば子会社も同じく破たんするものと思われます。
ネット上の情報によると2011年12月13日に破綻が判明したようですが、負債総額が3.0億円と小さいので帝国データバンクの大型倒産速報などには載っていません。
 →情報manMの企業情報 12月13日判明した破綻企業 ナルセ公研、両国屋、フリーテック
インテリアスーパーシステムズのホームページを見ても特に破産開始決定についてのリリースはありませんが、岩本敏明社長のブログ「おにぎり社長の日常ブログ」(アメブロ)はアクセスできなくなっていました。
   株式会社インテリアスーパーシステムズのホームページ
建築関係の業界環境は厳しいんですね。

もう少しググって情報を探してみると、JC−NETというページの倒産情報に、2011年11月28日11:43付けで(株)インテリアスーパーシステムズ/自己破産へ というニュースが出ていました。
この記事によると、
マンションや住宅の内装工事の(株)インテリアスーパーシステムズ(愛知県半田市一ノ草町202−5、代表:岩本敏明)は 11月10日事業停止、事後処理を大槻隆弁護士に一任して、自己破産申請の準備 に入った。
ということなので、12月13日までに破産開始決定が出たということのようです。

今後のティア半田南の運営はどうなるのでしょうか?
ティアのホームページでは何も触れられていませんが、ティアの直営会館になるのか、あるいはこのエリアで事業展開している大手FC企業のエスケーアイ(ジャスダック市場上場企業です)が引き継ぐのでしょうか?
ティアのフランチャイズ先は中小企業も多いので、葬祭事業は順調でも本業が傾くと支えきれない可能性は大きいと思います。さらに葬祭事業は地域に溶け込み業績が安定するまでに、通常数年はかかります。本業が傾くとこの数年が持ちこたえられないケースも出てくると思います。
ティア半田南の場合2010年7月オープンなので、まだオープンしてから1年半しか経っていません。
まだ赤字が続いている段階ではないかと感じます。リフォームなどの本業が厳しいなか、葬祭事業の赤字に耐えられなかったのかもしれません。
情報がほとんどない状況ですが、今後も推移を注視していきたいと思っています。
ティアからも何らかのリリースが出てもいいと思うんですが!
今期からは新生ティアを目指す!んですよね?
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2012年1月17日追記
(株)インテリアスーパーシステムズは、11月10日事業停止し自己破産申請の準備に入ったようですが、ハローワークの求人情報によると、9月1日に子会社の株式会社豊蓮葬儀会館ティア半田南が正社員1名の求人情報を掲載しています。
いちおう別会社とは言え、親会社が事業停止する2ヵ月前にはまだ正社員の求人をするなど事業拡大に力を入れていた、というのは少し不思議な感じがしますね。このわずか2ヵ月の間に事業環境が急変したのでしょうか?
求人情報によると、募集している仕事内容はデータ入力とチェック作業・月次決算業務で、月10日くらいは接客業務も担当してほしいとなっています。雇用形態は正社員ですが、給与は時給制で800円〜1,200円です。1ヵ月に換算すると14万円〜21万円程度です。
この時点での株式会社豊蓮の社員数は7人で、うち女性が2名となっています。
今後ティア半田南の運営がどうなるのか気になりますね。
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2011年11月13日

2011年度決算分析 売上編

2011年11月11日にティアの2011年度決算が発表されました。
すでに10月27日に下方修正が発表されているので概要は簡単に分析済みですが、今回から決算参考資料も公表されるようになったので、決算短信と合わせて分析してみます。
ティア2011年度決算
上記のグラフは2004年からの売上と営業利益、純利益の推移を表したものです。
一番右端のグラフは2012年度の計画値です。
売上は順調に伸びていることが分かります。2010年度(2009年10月〜2010年9月)に伸びが大きくなっているのは、2009年7月6日に冨安社長がカンブリア宮殿に出演し、その後も2009年秋にかけてテレビ番組に取り上げられた影響でティアの知名度が上がり、葬儀依頼件数が急増した影響です。
2011年度はその反動も予想され、前年比のハードルは高い年でしたが、売上が前年を上回ったのはとても評価できると思います。今期の売上はさらに10%以上の成長を見込んでおり、ティアにしては強気の見込みだなという感じもします。

営業利益についてはさすがに前年のハードルが高かったので減益となっています。
ただ赤色の点線で示しているここ数年の傾向と比較すると成長ペースは維持しており、2010年が特殊と考えると、前期の減益を心配する必要はないと思います。
今期は増益計画になっていますが、過去からの成長ペースと比較すると若干物足りない感じがします。営業利益8億円程度を期待したいですが、ティアお得意の保守的な計画を発表しているのかもしれません。
純利益についても営業利益と同様の傾向ですが、2011年度には資産除去債務適用に伴う影響額(会計基準変更による一時的な影響)5千万円を特別損失に計上しており、減益幅が大きくなっています。これは一時的な要因なので、今期は大幅増益を期待していましたが、こちらも期待していたほどの増益幅ではなく、堅めの目標を発表しているように感じます。
来年2月に発表される第1四半期決算がどんな結果になるのかを見守りたいと思います。

まずは利益の源泉である売上から分析を始めます。
ティア2011年度決算
冒頭では売上高の年度推移をグラフにしましたが、上記は四半期ごとの売上高をグラフ化したものです。
傾向としては1Q、2Qと売上が伸び、3Qは落ちて4Qはほぼ横ばいというイメージです。
毎年グラフが上方にシフトしているのは、売上高が順調に伸びていることを表しています。
このグラフを見てもいかに2010年が好調だったかが分かります。2009年までとはグラフの間隔が明らかに違いますね!
2011年3Qまではこの好調だった2010年の売上を上回って推移していますが、4Qは前年の売上を下回ったのは気になります。2012年は前年比10%増を計画しているわけですから、4Qも勢いを持続して欲しかったんですが上記の通りの結果となりました。
ティアの売上のベースになるのは死亡者数になるので、四半期ごとの死亡者数の推移を見てみます。
まずはティアの売上の68%ほどを占めている名古屋市内の死亡者数の推移です。
ティア2011年度決算
濃い青色が2010年、赤色が2011年を表していますが、ティアの売上と同じような傾向を示しています。2010年は3Qから4Qにかけて死亡者数が増えているのでティアの売上も増加しましたが、逆に2011年は3Qから4Qにかけて死亡者数が減っているので、売上も減少しています。それでも前年を若干上回る死亡者数でしたが、売上が下回ったのは葬儀単価の下落が続いている要因があると思います。
同様に愛知県内の死亡者数の推移を表したのが次のグラフです。
ティア2011年度決算
ティアの売上は愛知県内で97%を占めているので、愛知県のデータでほぼティアの売上を網羅できることになります。
このグラフと上記のティアの売上推移を比較するとほとんど同じような動きをしていることが分かります。愛知県という単位でみれば、4Qの死亡者数は前年同期を下回っていたので、葬儀単価下落の要因と愛知県内の死亡者数減という2つの要因で、4Qの売上が前年を下回ったことが分かります。
ティアの決算説明資料によれば、既存会館の葬儀件数は前期比2.7%減となったが、新規オープンもあって全体では2.6%増となっています。名古屋市内の死亡者数は前期比3.2%増、愛知県内の死亡者数は前期比3.5%増なので、2011年度についてはティアのシェアが低下していることになります。前年が絶好調だったので若干の反動はやむを得ないと思います。
一方で葬儀単価は、会葬者数減による葬儀の小型化などにより1.5%減となっています。

ティア2011年度決算
上記はティアの葬儀件数と愛知県内の死亡者数を四半期ごとにプロットしたものです。
このグラフを見ると愛知県内の死亡者数も少しづつ増加していますが、それ以上にティアの施行した葬儀件数が伸びていることが分かります。過去5年でみれば着実にシェアを高めていることが分かります。
前期の業績は足踏みとなりましたが、今期以降また着実に業績を伸ばしていって欲しいですね!
次回は営業利益について分析してみたいと思います。
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2011年10月29日

ティア業績下方修正!

予想通りの展開ではありますが、2011年10月27日にティアの通期決算について業績下方修正が発表されました。
売上高5.6億円減(▲6.9%)、営業利益0.7億円減(▲8.8%)
経常利益0.7億円減(▲9.6%)、純利益0.48億円減(▲12.1%)
という内容であり、前期と比べると増収減益
となってしまいました。
下方修正の原因としては、葬儀件数・葬儀単価共に期初予想を下回ったためということです。
2Q決算の下方修正が発表されて以降、通期も下方修正になる可能性が高いとこのブログでも指摘してきましたが、やはり下方修正になってしまいました。下記の3Q決算時の記事でも書いているように、下方修正幅もほぼ想定通りだったと思います。
 ティア2011年第3四半期決算分析1
ティア業績下方修正その影響もあってか、発表翌日のティアの株価も大きく売られるという展開ではなく、織り込み済みという感じでした。昨日の出来高はゼロでしたが、大引け後の板状況は右の通りで、特に売り板が多く出ている訳ではありません。それよりも買い注文件数が増えているように感じます。
下方修正が発表されて売りが出てくるかもということで、下で待ち構えている買い注文が増えたようです。でも狼狽売りを出してくるような人がいなくて、出来高ゼロだったという感じです。

ティアの業績推移をもう少し詳しく見てみます。
ティア業績下方修正
上記のグラフは2005年からの売上と営業利益の推移を表しています。
点線はそれぞれの傾向を表していますが、下方修正後でも売上は過去の増加ペース並みの成長を続けています。2010年はカンブリア宮殿効果がフルに寄与して業績が大きく伸びているので、バブル分は割引いて考える必要があると思います。
営業利益についても上場後初めての減益ではありますが、昨年大きく伸び過ぎた反動であり、2009年までの成長ペースと比べると、大きく上回る実績になっています。こういった部分も評価されて昨日の株価水準になっているのかもしれません。
四半期別に見てみると、下方修正が必然だったことがよく分かります。
ティア業績下方修正
特に売上は修正前の計画が異常だったことがよく分かります。閑散期の4Qにこんなに売上が伸びるとは考えられません。ほぼ見込み通りの結果でしたが、3Qまでは好調だった前年売上を超えて推移していたので、4Qも前年同期を上回って欲しかったですね。
4Qで前年同期売上を下回ったのが若干今後に不安を残す感じがします。
名古屋市内の死亡者数推移を見ると、対前年同期比で1Q 1.3%、2Q 4.6%、3Q 6.3%、4Q 0.6%、通期3.2%となっているので、4Qの売上が不振だったのは死亡者数の伸びが低かった要因もありそうです。
ティア業績下方修正
営業利益面では売上と反対で、3Qまでは前年同期を下回って推移しましたが、4Qでは経費削減効果と前年の4Qが経費を使い過ぎた(^_^;)反動で、大きく上回りました。四半期ごとの推移を見ると2011年もほぼ例年並みですが、残念なのは1Qから経費削減に取り組む必要があったと思いますが、初動が遅れて1Qの営業利益が2008年さえ下回るような結果になってしまったことです。

ティア業績下方修正
営業利益率で見てもほぼ同様の傾向です。
1Qを除けば高水準をキープしているので、この調子で今期もがんばって欲しいですね!
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2011年08月08日

ティア2011年第3四半期決算分析1

2011年8月5日(金)にティアの2011年第3四半期決算が発表されました。
 詳しくは 次項有 平成23年9月期 第3四半期決算短信

前回の記事ではざっと見た感想を書きましたが、もう少し詳しく見てみたいと思います。
まずは売上高の推移グラフです。過去6年分を四半期ごとに並べています。
ティア2011年3Q決算
一番右端は通期の計画から3Qまでの実績を引いたもので、ティアが公表している4Qの目標値になります。
過去ずっと2Q(1〜3月の繁忙期)の売上が一番大きかったわけですから、今年に限って4Qの売上がこんなに伸びるとはちょっと考えられません。不可能とは言いませんがかなり無理のある数字だと思います。
たぶん5億円ほど売上が下方修正される可能性が高いと思います。
次に営業利益の推移グラフです。
ティア2011年3Q決算
売上のグラフでも2010年の伸びは大きいですが、これは2009年7月にカンブリア宮殿で取り上げられて以降テレビ出演が続き、ティアの業績にも大きく寄与したためです。
利益面ではさらに顕著に表れていて、2010年は1Qから3Qまで高水準の利益を計上しています。これが上方修正の原動力になりましたが、4Qで予想外に失速したのは、あまりにも現場が忙しくなったので社員を増やしたり、臨時ボーナスを支給したり、今期以降の反動減を防ぐために(あるいは利益が出過ぎそうだったので)広告宣伝費を大幅に積み増した影響です。
私も再度の上方修正は堅いと期待していたので、あまりの低水準の利益に青くなりました(笑)
経費の積極投入は2011年1Qも続いたので、前年と比べると大幅な減益になってしまい、株価が大幅に下落した要因になってしまいました。本来なら1Qから経費の適正化を図る必要があったと思います。せめて2009年1Q並みの利益は出してほしかったですね。
2Qでは経費の効率化も進み利益水準も回復してきましたが、1Qの落ち込みがあまりにも大きかったので、取り戻すまでは至りませんでした。そして今回発表の3Q決算を迎えたわけですが、利益水準は前年を下回っており、上期の未達分を取り戻すどころかさらに未達額が大きくなってしまいました
今期の営業利益目標は8億円であり、前年実績の7.7億円を上回る目標になっています。ところがここまではすべての四半期で前年を下回っており、9ヵ月分の未達分を4Qで挽回しなくてはいけない計画になっています。いくら前年の4Qが低水準だと言っても、ちょっとこの目標も難しそうに感じてしまいますね。
3Qの利益水準自体はかなり高いので、4Qもある程度は期待できそうですが、それでも1.7億円程度だと思うので、4〜5千万円は下方修正される可能性があると思います。
最近は折込チラシもぐっと減りましたし、テレビCMも減ったらしいという話も聞きます。(私はテレビをほとんど見ないので手(チョキ)
この点からはかなり販管費を絞っていると思いますし、もしかしたら計画値に近いところまで持ってこれるのかもしれません。愛知県内ではティアの知名度もかなり上がりましたし、私はティアの場合はテレビCMや新聞折り込みチラシにはあまり効果がないと思うので、こういった経費を絞るのは良いことだと思います。それよりも葬儀会館でイベントを開催したり、地域とのつながりを強める方が効果的だと思います。即効性はないかもしれませんが、地域から必要とされる存在になることが大事だと思います。

次は上記のデータを四半期別に折れ線グラフにしてみました。
ティア2011年3Q決算
年々売上を伸ばしていることがよく分かります。四半期ごとの動きもほぼ同じような推移をしています。
それにしてもカンブリア効果がフルに寄与している2010年度は凄いですねexclamation×2
2011年度はそれをさらに上回っているんですから素晴らしいですが、それでも4Q計画は異常すぎますわーい(嬉しい顔)
もちろんこのグラフの様になってくれたら嬉しいですけどねるんるん
ティア2011年3Q決算
営業利益も同じような感じです。2010年の4Qは明らかに異常事態ですし、2011年の4Qは逆にちょっと楽観過ぎると思います。
売上は前年を上回っているのに利益は下回っているのは、社員を増やしたり新規オープンした葬儀会館が増えたりして、固定費が増えているからだと思います。固定経費の増加ほどには売上が伸びなかったこと、また葬儀単価の低下が続いていることも利益率が低下した要因でしょうね。

最後に名古屋市内の死亡者数推移とティアの売上を比較してみます。
ティア2011年3Q決算
ティアの売上高もだいたい死亡者数の推移と同じように上下していますが、徐々に上方にかい離していて、ティアのシェアが高まっていることが分かります。もちろん名古屋市内以外での売上が増えているという要因も一部あります。
このグラフを見ても4Qの売上高はかなり飛び抜けていますね。この売上高を達成するためには、内部努力としてはシェアを大幅に高めるか、葬儀単価を大幅に引き上げるしかありません。あとは外部要因になってしまうので、神のみぞ知るという感じですね。
実績がどうなるのかは、11月初めに発表になると思いますが、だんだんと明らかになってくると思います。
次回は営業利益についてもう少し分析してみます。
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2011年08月06日

ティア2011年第3四半期決算の感想

2011年8月5日(金)にティアの2011年第3四半期決算が発表されました。
累計の売上高は前年同期比+3.9%となったものの、営業利益は▲17.9%、経常利益は▲19.6%、純利益は▲26.7%と大幅減益で、予想していたとはいえ上期の未達分を取り戻すことはできませんでした。
通期の計画は前年と比べて、売上高+10.0%、営業利益+3.8%、経常利益は+3.8%、純利益は▲1.5%の期首に発表した計画を据え置いていますが、率直に言って達成は難しいと思います。
 詳しくは 次項有 平成23年9月期 第3四半期決算短信

第4四半期は閑散期であり、売上・利益とも例年低調です。そんな3ヵ月間で第3四半期まで累積された未達分を取り戻すのは、常識的に考えれば無理です。会社側は何かウルトラCを考えているのかもしれませんが、そんな不確実な奇跡に期待して投資することは無謀だと思います。
今回の決算では補足説明資料を作成すると聞いていましたが、上記の決算短信を見ると補足資料の作成が無しと書いてあります。減益決算となり計画を大きく下回っている時こそ、もっと決算内容を丁寧に説明する必要があると思います。株主が不安に感じている時こそ、究極のサービス業としてのティアらしさを発揮する必要があるのではないでしょうか?
ティアにたいした額を投資していない機関投資家は、冨安社長に説明を求めたり、決算説明に来てもらうことも可能でしょうが、一般の個人株主は決算短信を読むことくらいしかできません。会社側に問い合わせることも可能ですが、そんな問い合わせが殺到したら会社側も大変です。そのためにも分かりやすい決算補足説明資料が必要だと思うんですが、なかなか改善されませんね。

最近強く感じるんですが、日本で長期株式投資がなかなか根付かないのは、会社側が個人株主を軽視しているためではないでしょうか?
またヤフー掲示板などを見ていると、個人株主も株価だけに関心があり、業績や会社側の姿勢に無関心な人が多いように感じます。だからこそ軽視されてきたんじゃないかな?と感じます。
日本は高齢化社会で高齢者の人口が多く、さらに若者は選挙に無関心なので、政治家は高齢者の受けがいい政策ばかりを実行するようなものです。日本では機関投資家や金融機関などの持ち合い株主の声が大きいので、個人投資家は無視するような姿勢が定着しているのだと思います。
個人株主が意思表明する機会は株主総会での議案への賛否ですが、これは選挙のようなものなので、もっと個人投資家も声を上げるべきだと思います。
今は各議案への賛否状況を報告する義務があり、ティアも2010年12月21日に開催された株主総会での決議の結果を12月24日に報告しています。
議案への賛否状況
しかしながら会場に出席した株主の議決権は集計されず、事前に郵送などで行使された議決権と大株主に事前に確認した議決権のみを集計し、株主総会に出席した株主の意思は無視される形になっています。

最近は会場の株主にもマークシートを配り、議案への賛否を集計して後日報告する会社もあります。その他にもアンケート形式で議案への賛否集計に協力を求めている会社もあります。こうした会社は、少数株主である個人株主の意思も大事にしているんだなと感じます。
ティアの議決権数は22,777個なので、事前に行使された議決権割合は73.7%になります。当日出席して上記の集計には無視された形になっている議決権数が6%くらいとすると、20%程度の株主が議決権を行使していないことになります。これはもったいないですね。
機関投資家向けや海外投資家向けには、ISSなどの議案への賛否をアドバイスする議決権行使助言会社があります。一方個人投資家向けにはそのような会社はありません。
最近のゲオやザッパラスの個人株主への対応なども見て、私は個人株主の地位をもっと向上させるためにも、個人投資家向けの議決権行使助言も行う必要があると考えています。
ティアでも上記の通り、決議の結果はほとんどが賛成票で反対票は4〜8票しかありません。ほとんどゼロと言ってもいい数字です。
これは議決権行使書を郵送している株主もほとんどは白紙で返送しているからです。白紙で返送すると自動的に賛成として集計されます
今後開催される株主総会について、個人株主への対応に問題があると感じる会社や、問題があると感じる議案については、株主総会に行こう♪ブログで、私が考える議決権行使助言を行っていきます。ぜひこういった情報も参考にしながら、もっと議決権行使に関心を持ってもらいたいと思います。

   株主総会に行こうるんるんブログ

そうした個人株主が増えることで、上記の報告書の反対票に大きな変動が現れてくれば、会社側も個人投資家を無視するような対応は取りづらくなると思います。一人一人の力は小さくても、団結すれば大きな力になります。決議をひっくり返すことは無理ですが、反対票が100個300個となれば、個人株主の意思がはっきりと報告書上も表明されたことになります。
ぜひ個人株主の力を結集し、より良い投資環境を日本でも実現していきましょうexclamation×2
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決算分析の記事を書くつもりでしたが、かなり逸れてしまいました(笑)
第3四半期決算分析については改めてまとめます。
 次項有 ティア2011年第3四半期決算分析1
posted by Zaimax at 13:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | 業績情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月29日

でっ、出たぁ〜

と言っても豆富小僧じゃないですわーい(嬉しい顔)
恐れていたティアの第2四半期業績の下方修正が出ちゃいましたがく〜(落胆した顔)
何もないことを祈ってたんですけどね〜
先日の日記にも書いたように、この時期に『平成23年9月期第2四半期業績予想の修正に関するお知らせ』が出たら、きたっーーーとは喜べませんね、でっ、出たぁ〜〜〜という感じですがく〜(落胆した顔)昨年は間違いなく、きたっーーー手(チョキ)だったんですけどね。

今日は発表の可能性が高いと思ってちゃんとホームページや適時開示速報をチェックしたつもりだったんですが、なぜか見落としていました。
夜中の1時になってなぜか気になり、再度ティアのホームページをチェックしてみたら出ていましたがく〜(落胆した顔)
ティア

いったい何時に開示されたんだっexclamation×2と思い、適時開示速報を再度チェックしてみたら、上記の通り16時30分に発表していました。このページ確かに見た記憶があるんですが、なぜかティアには気付きませんでした。コアが並んでいる下にティアだったので、すべてコアの開示だと思ったのかもしれませんが、不都合な情報は見たくないexclamation×2というバイアスがかかって、意識的に見過ごしたのかもしれませんね。
行動心理学恐るべしという感じです。見落とすなんてありえないと思うんですがあせあせ(飛び散る汗)
名証は15時30分で取引が終わるんですから、15時30分に発表して欲しいですね。16時を過ぎると主な発表は終わるので、チェックも甘くなってしまいます。

ある程度予想していたとはいえ、実際に下方修正が出るとがっかりですね。昨年とはまったく逆の動きが続いています。来週以降の株価動向もなんか想像がつきますね。
それにしても最近の株価は意外と堅調に推移していました。
ティア
株価を見ているとけっこう業績も大丈夫なんじゃないの?などと感じていたものです。なんとかポジティブな情報にすがりつきたいという気持ちの表れかもしれませんが、最近株価が上昇傾向だっただけに、来週以降の株価推移が気になります。
業績はそんなに悪くないと考えて、先回り買いをしていたとすると、予想外の下方修正で慌てて売ってくることも考えられます。ゴールデンウィークで休日も続きますし、来週は2日しかマーケットも開かないので、どんな反応が出てくるのか気になるところです。


また業績については分析してみたいと思っていますが、ぱっと見た印象としては、売上が計画を下回ったのは予想外ですね。葬儀受注は好調と説明会でも発言していたので、売上は計画通りなんだろうと考えていました。
そしてもっと気になるのは、『なお、通期業績予想は、現時点においては変更を予定しておりません』という最後の一文です。
ティアの業績は、上期が繁忙期で利益はほとんどをこの時期に稼ぎ、閑散期である下期は若干の赤字になったりしてそれほど利益には貢献しません。今期は会計基準の変更による特損などの影響もあるので一概には言えませんが、それでも上期に未達となった営業利益を下期で挽回するというのはかなり困難なことだと思います。
現時点では通期の見直しはしないということですが、5月11日の決算発表では通期計画も下方修正する可能性が高いと思います。
上期で未達となった売上を下期で挽回するなどということが、本当に可能なんでしょうか?
私には甚だ疑問だと思います。
通期業績予想については触れないか、もっと実情に即して、『なお通期業績予想について修正の必要がある場合は、5月11日の第2四半期決算発表時に併せて発表いたします』などと書いた方が適切ではないかと感じます。
非常に残念ですが、5月11日には通期業績の下方修正も覚悟した方がいいと思いますね。
下方修正がなかったとしても、実際の決算発表までは安心できないと思います。8月の第3四半期決算時か、9月頃に下方修正されるだけだと思います。ティアの業態では、上期の未達を下期で挽回するのは難しいというのは、残念ながら道理だと思います。
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2011年02月09日

ティア2011年第1四半期決算分析

最近の株価は一進一退が続いていますね。
大幅減益決算を受けて4日の株価は大きく下がりましたが、翌7日は買いの勢いの方が強くて高くなり、8日になると再度売り注文が増えて値下がりしています。それでも1,700円は割っていませんし、売り注文がたくさん出てくるという感じでもありません。
さすがティアの株主は末永くティアを応援したいexclamation×2冨安社長を応援したいぴかぴか(新しい)という人たちに支えられているんですね。
と昨日までは評価していたんですが、今日はまた売りが優勢になって寄り付きから1,700円を割ってしまいました。窓埋めもほぼ終わったし、軟調に推移するのでしょうか?
まだまだ下がるようならまた種まきをしないといけませんね(笑)
さて第1四半期決算分析ですが、前回よりは少し詳しく見てみたいと思います。
ティア決算
今回は愛知県の死亡者数のデータとティアの決算を合わせて分析してみたいと思います。
5日の株式投資セミナーでもティアの決算について触れているので、その内容も含めてまとめてみたいと思います。

まずティアの売上高は、下記の通りに分解できます。
 売上高 = 葬儀受注件数 × 葬儀単価
直営部門の売上高は3.6%伸びています。
葬儀受注件数は10.5%伸びています。
一方で葬儀単価は▲6.2%となっています。
正確な葬儀単価は分からないので、直営の売上高を葬儀件数で割った数値を使用しています。売上高の中には、ティアの会の会費売上や法要の売上なども入っていると思うので、実際の葬儀単価はもう少し低くなると思います。
葬儀単価推移
受注件数は順調に伸びているものの、葬儀単価が継続して下落しているので、売上の伸びが抑えられています。
葬儀単価の下落はずっと続いている傾向ですし、ティアは適正価格の浸透を率先して進めてきたので、それほど心配はないかもしれませんが、ここ1年ほどの急落は少し注意が必要かもしれません。
ティアは単なる低価格競争には加わる考えはない!と言っていますし、激安ではなく適正価格を追及すると強調するようになってきているので、行き過ぎた価格低下には危機感も感じているようです。
今後下げ止まってくるのか、さらに低下が続くのかには注意が必要ですね。


次に葬儀受注件数について詳しく分析してみたいと思います。
葬儀受注件数は下記のように分解できると思います。
 @ 葬儀受注件数 = 死亡者数 × シェア

 A 葬儀受注件数 = 葬儀会館当たりの受注件数 × 葬儀会館数
ティア葬儀受注件数
上記の表は過去3年間の第1四半期の葬儀件数に関連する実績をまとめたものです。
データはティア全体の数値を使っているので、大阪にある直営会館1館のデータも含まれています。ですからこの分は愛知県内のシェアが高くなっています。
この分を調整した分析はまた後日行いたいと思います。

この表を見ると、カンブリア宮殿出演後の2010年は急激に施行件数が伸びていることが分かります。前年の伸びは8.3%なので2010年が特別だったことがよく分かります。
それぞれの年度の施行件数の伸びを分解すると、
上記@の分解では、2009年、2010年はティアのシェアが高まることで葬儀受注件数が伸びているのに対し、2011年は死亡者数増加の影響の方がシェア上昇よりも大きくなっています。
名古屋市内から三河方面への出店が増えてきていますが、知名度や葬儀会館数が少ないことなどで、今までのように短期間でシェアを上げていくのは少し難しくなってきているのかもしれません。
簡単にまとめると、2010年までは外部環境の要因よりティア内部の努力で葬儀件数を伸ばしてきましたが、2011年は外部環境(死亡者数増)の追い風にも助けられたということです。
2010年のカンブリア宮殿は最大の追い風とも言えますが(笑)
ただ、餃子の王将のように、テレビで取り上げられて何ヵ月かは大幅な伸びを続けるが、翌年は前年の高いハードルを越えられず失速する会社が多い中で、前年以上の実績を積み上げてきたティアは素晴らしいし、がんばっていると言うこともできると思います。


次にAの分解で葬儀件数の伸びを見ていきたいと思います。
 A 葬儀受注件数 = 葬儀会館当たりの受注件数 × 葬儀会館数
ティア葬儀受注件数
再掲した上記の表を見ると、2009年は1葬儀会館当たりの受注件数の伸び(3.5%)と葬儀会館数の伸び(4.5%)がバランスよく伸びているのが分かります。
カンブリアバブルが襲来した2010年は、会館数の伸び(8.7%)もありますが、それ以上に1会館当たりの受注件数が大幅に伸びていて、テレビの影響力の大きさが鮮明に表れています。
一方で2011年は、出店を加速していることから葬儀会館数の伸び(12%)の影響が大きくて、会館当たりの伸びは▲1.3%とマイナスになっています。
これは前年のハードルが高いこと、三河などティアの知名度が低い地域へ出店していること、名古屋市内など葬儀受注のキャパシティが上限に近づきつつあること、などが考えられます。
2010年で1会館当たりの月受注件数が19件近くに達しており、名古屋市内で考えるともっと高くなると思います。1件の葬儀でホールを2日間使用するので、友引など葬儀が行えない日の影響を考えると、葬儀ホールの稼働率がかなり高まってきていて、依頼をいただいても受けられないケースも出てきていると思います。それに対する対応は進めていますが、そのような影響もこの数字には出てきているのかもしれません。
名古屋市内でもっと葬儀会館を増やすなどの対応が必要になってきますね。

前回は利益面中心に分析したので、今回は売上高を分解して分析してみました。
さらにデータが増えてきたらいろいろな分析をしてみたいと思います。
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2011年02月04日

ティア(2485)2011年第1四半期決算発表!

ティア(2485)の2011年第1四半期決算が発表されました。
決算発表は明日なんだろうな〜と思っていたので、ちょっと不意を突かれた感じです。前年は2月4日でした。
決算内容にもかなり不意を突かれましたが(笑)
ティア決算
今回の第1四半期決算は、上記の通り増収減益になっています。
2010年の第1四半期は、カンブリア宮殿出演効果やいろいろなテレビで取り上げられてティアの認知度が大きく高まった時期なので、前年のハードルが高い部分はありますが、それにしても4割近い営業減益には驚きました。
最近どうも株価が軟調だな〜と思っていましたが、決算が悪いのを織り込む動きだったんでしょうか?
ティア決算
明日以降の株価推移が少し心配ですね。

今回の決算から、特別損失に資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額が計上されるので、純利益が落ち込むことは想定していましたが、営業利益は前年並み程度だろうと考えていました。
さらには売上高は前年同期を上回っているんだから、営業利益は前年を上回ってもいいように感じます。それが36%減益なので、予想以上に悪い結果ですね。
原因は販管費が大幅に増加したためです。
ティア決算
上記の通り原価率はさほど悪化していません。若干悪化していますが、想定の範囲内だと思います。
一方で販管費率は下記グラフの通り大幅に悪化しています。
ティア決算
明細が分からないので何とも言いようがありませんが、2010年度の第4四半期から販管費率が大幅に上昇している流れが続いています。
4Qがあまりにも販管費が多かったので、今期の費用を前倒し計上しているのだろうなと考えていましたが、第1四半期決算も併せてみると、それだけではないのかもしれませんね。
なにか大幅にコストがアップするような要因があるのかもしれません。
売上が伸びているのにさらに販管費率が上がっているわけですから、販管費自体は大幅に伸びていることになります。ちょっと理解できませんね。


葬儀単価の下落も続いています。
ティア決算
これだけ単価が下落しながら売上が前年同期を上回っているのは凄いことですが、今回の決算で評価できるのはこの点だけですね。
前年の葬儀件数は24%増と大きく伸びていたので、そこからさらに10%も上回ったのは評価できると思います。新規会館が順調に立ち上がっているんでしょうね。
それなのになぜこんなに販管費率が上昇するのか疑問ですね。
もう少し分析してみようと思いますが、材料が少ないので限界もありそうです。
今までは第1四半期から絶好調だったんですけどねぇ^_^;
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2010年11月12日

葬儀会館ティア2010年度決算を発表!

ティアの2010年度の決算が発表されましたexclamation×2
22時30分過ぎに映画から帰り、早速決算短信に目を通しましたが、予想以上に悪いですね。
ヤフーの掲示板では、今期予想が減収(正しくは減益なんですがあせあせ(飛び散る汗))だから明日はストップ安!みたいな書き込みがありますが、今期は増収減益という毎年恒例の業績見込みであり、こちらにはそれほど驚きはありません。予想通りとも言えますし、思ったより最終利益の減益幅が小さいなるんるんというのが率直な感想です。
こういった書き込みを見ると、売りを誘って買いたい人がまだいるんだな〜と感じます。ストップ安になるなら喜んで買いたいところですが、あまり買いすぎるのも問題なので(笑)ストップ安は勘弁してください手(チョキ)
日経マネーの適時開示ランキングを見ても、ティアの決算発表リリースは上位50位に入っていません。まだまだ投資家には知名度の低い会社なのだと感じますね。
私も微力ながらこのブログを通じてPRを行っているつもりなんですが、まだまだのようです。

毎年そんなに低いの〜と言いたくなる様な堅めの業績予想を出してくるのはティアの伝統です(笑)
これくらいで驚いてはいけません!46%増益で着地した前期でさえ、当初の業績予想では減益だったあせあせ(飛び散る汗)んですからね(^_^;)
このくらいで驚くようでは、最近ティアに気付きましたexclamation×2と言っているようなものですわーい(嬉しい顔)
それにしてももう少し本来の姿に近い予想を出して欲しいものですね。毎年下方修正よりはマシですが、毎年低めの予想を発表するのもあまりいいことではないと思います。
このあたりについては、奥山さんもブログに分りやすくまとめてくれていますので、ご覧になることをお薦めします。
 エナフンさんの梨の木〜ティア、涙の来期予想

予想以上に悪いな〜と感じたのは2010年度の決算内容です。
今まで2時間半ほど過去の決算短信も含めてチェックしてみましたが、なぜこんなに4Q業績が悪いのか分りません。もう少し詳しく見てみる必要があるのかもしれません。
ティア2010年度決算
簡単にまとめてみると、4半期ごとの売上推移はほぼ予想通りです。水色の線が2010年度ですが、5月10日の上方修正値を2億円ほど上回っています。
一番上のオレンジの線は2011年度の会社計画を私が適当に4半期分けたものです。売上は好調だった前期を上回る強気の計画になっています。
ここまでは問題ないんですが、営業利益が問題です。
ティア2010年度決算
こちらも水色が2010年度ですが、3Qまでは好調に推移していたのに、4Qは急落して2008年並みの利益水準にまで落ち込んでいます。上の売上のグラフと比較してもらうと分かる通り、売上は大幅に伸びているのに、利益だけが急減しています。
データが限られるのであくまで私の考えですが、予想できる要因は2つではないかと思います。
1つは2010年4Qに利益率が大きく落ちるような何かが発生したexclamation×2
2つ目は2010年は好調だったが、利益が出すぎると翌年のハードルが高くなるので、4Qに前倒しで費用計上した

財務分析など詳しい方のご意見もお待ちしていますが、他にも可能性があれば教えてください。
私は2つ目の要因が大きいのではないかと考えています。
前倒しでテレビCMを作ったり、販促チラシを先行して作成する、ノベルティグッズや事務用の消耗品などを多目に発注するなど、前倒しで費用計上できるものはけっこうあると思います。
正直ここまで4Qが悪化するとは予想外だったので、少し戸惑っています。EPSが200円近くまで来ると予想していましたし、配当も35円くらいに増配するだろうと考えていましたのでexclamation×2
ティア2010年度決算
このグラフは4半期ごとの販管費率を過去4年分プロットしたものですが、あきらかに2010年の4Qは販管費が増加しています。こんなに上昇すると利益率は下がってしまいますよねもうやだ〜(悲しい顔)
規模の小さい会社の場合、最初は本社費や上場維持費用などの固定費が大きく、販管費率は高くなりますが、売上が伸びていくに連れて販管費率は下がるのがふつうです。ティアの2010年9月期決算も売上が23%も伸びているので、販管費率は本来下がるのが普通だと思いますが、わずかに上昇しています。その結果販管費としては3.12億円の大幅増になっています。
売上の伸びに伴い原価率は着実に下がっているのとは対照的な上昇です。このあたりにもちょっと違和感を感じてしまいますね。
損益計算書はちょっと残念な結果でしたが、貸借対照表はそれほど前期と変わっていないように感じますし、キャッシュフロー計算書は絶好調だと思いまするんるん


CFが問題なければあまり心配する必要はないんですがわーい(嬉しい顔)
下のキャッシュフロー分析を見てもらえば分かる通り、フリーキャッシュフローはプラスになっていますし、過去最高の営業キャッシュフローです。これだけ見てもとてもじゃないですがストップ安になるような決算ではないですね。
ティア2010年度決算
CFの絶好調さがなぜPLにもっと表れて来ないのかexclamation&questionが不思議ですが、ぜひ財務諸表に詳しい方々のご意見&分析結果をお待ちしております。
私ももう少し細かく見てみたいと思っています。
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2010年09月14日

会社四季報秋号が発売されました!

会社四季報は名前の通り、年に4回発売される株式投資家向けの本で、2年先までの業績予想が掲載されています。とはいえ4千社近くも上場企業があるため、真面目に取材して業績予想を行っているのは、大型株など一部の会社だけなんじゃないかな〜と思っています。
特に人気のない小型株などは郵送アンケートやプレスリリースなどを元に、記事や業績予想を行っているのではないか?と思っています。私が主に投資している中小型株については参考程度に使うようになってきました。以前は真剣に読んでいて、業績予想に一喜一憂していたんですけどね(笑)
さてそんな会社四季報の最新版が発売されました。ティアの業績予想についてまとめてみたいと思います。
ちなみに私はここのところずっと四季報は買っていなくて、SBI証券の画面で内容をチェックしています。以前は株主優待でいただいていましたが、株主優待がなくなってからはSBI証券の画面チェックで済ましています。四季報も段々と値上がりしていて、最新号は1,850円するので、年間では7,400円の節約になっています(^_^)v


ティア(2485)の会社発表の業績見込みと会社四季報の業績予想を比較しながら分析してみます。
クリックすると拡大します。数字が見にくい場合は拡大してくださいね!
会社四季報秋号業績予想
2010年度と2011年度の2期分について、時系列でまとめてみました。決算発表を受けて会社四季報の業績予想がどう変わってきたのかよく分かります。
2010年2月4日に発表された第1四半期の決算は絶好調だったので、翌月に発売された春号では会社計画を若干上回る予想を出しています。冬号のデータもあればよかったんですが、手元にないので図書館で後日調べてきますね。比較するとどの程度上方修正されたか分ります。
春号の2011年度はなんと減収減益予想になっていました
保守的な予想はティアの得意技ですが(笑)会社四季報まで真似をしなくてもねぇ...
その後5月10日に絶好調の第2四半期決算が発表され、通期の見込みも上方修正されました。翌月発売された夏号では会社計画をただ四捨五入した予想が載っています。四捨五入する意味があるのかまったく不明です。2010年度が好調なので、慌てて2011年度の予想も大幅に上方修正してきました。1株当たり利益は206円とほぼ倍増です。
そして8月5日にこちらも絶好調な第3四半期決算が発表されましたが、通期計画は据え置かれました。
翌月発売の最新の四季報予想は3Qまでの好調さを反映して大幅に上方修正されて、1株当たり利益が197.5円となりました。私の予想が199円くらいなので、ほぼそれに近い数値になりました。私の予想でも保守的だと思うんですけどね(笑)
不特定多数が見るブログでは、あまり強気な見通しも載せにくいですからね(^_^;)
売上の78億円というのは、葬儀単価が下がっていることを考えると、ちょっと過大かな〜という感じがします。一方で利益面ではもう少し伸びてもいいかな〜とイメージしています。
その理由は後ほど触れてみますが、2011年度の予想を見るとこちらもさらに上方修正されています。営業利益でついに10億円を達成exclamation×2し、1株当たり利益も232円になっています。先日のセミナーでもお話しましたが、2011年の純利益はそんなに強気には見ていないので、この予想はちょっと調子に乗って伸ばしすぎじゃないかな〜という感じもします。このように伸びていってくれたらありがたいんですけどねわーい(嬉しい顔)


会社四季報秋号業績予想
今回の会社四季報予想を元に、今期の四半期ごとの業績推移を見てみます。まあまあバランスのいい感じではありますが、利益面ではもう少し伸びてもいいんじゃないかな〜という感じがします。
ティア(2485)2010年第3四半期決算 続報に載せた、ティアの発表している計画を元にした同様の表と比べるとよく分かると思います。上記リンクをクリックして比較してみてください。
今回上方修正された四季報の業績予想で見ても、4Qは3Qより減益になっています。
2009年度の4Qはカンブリア効果が表れているのであまり参考にならないかもしれませんが、過去の傾向を見ると若干の減くらいなので、もう少し上ブレする可能性もあると思います。
11月初めに発表される決算が楽しみですねるんるん
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